令和5年1月20日
厚生労働省と日本年金機構は、2月10日、スマートフォンアプリを使用した国民年金保険料の納付を2月20日から開始することを公表しました。対象アプリは次の4種類です。
決済方法は、スマホアプリを起動して、端末のカメラ機能でバーコードを読み込み、パスワードを入力すれば完了します。ただし30万円を超える金額の納付書および延滞金の納付書は対象外とされています。
国民年金の保険料は、現金納付、口座振替、クレジットカード、Pay-easyなど納付方法が拡大しています。
また、前納制度を利用した場合には、前納期間に応じて保険料が割り引かれる制度もあります。もっとも割引額が大きいのは「口座振替+2年前納」を選択した場合で、毎月現金納付した場合より2年分の総額で15,790円安くなります。(令和4年度額基準)
令和4年度の国民年金保険料は16,590円ですので、約1か月分安くなる計算です。2年分の前納保険料を準備できる余裕があるなら、制度の活用を検討すると良いでしょう。
国民年金の保険料納付といえば、障害年金や遺族年金の保険料納付要件が思い浮かびます。「後出しじゃんけん」の抜け道を防ぐために、規定では「初診日(死亡日)の前日において」一定の未納期間がないことを受給条件としています。
社労士の受験生だったころ、「夜中に事故に遭ったらコンビニで保険料を納付してから日をまたいで病院に行けば納付要件がクリアできる」という極端なケースを例示して受給条件を覚えたりしましたが、キャッシュレス決済が拡がることによって、法が想定しなかった盲点のようなケースが現実に生まれるのかもしれません。
厚生労働省、日本年金機構のホームページで、それぞれ周知情報が掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000190457_00010.html